Apple Musicへのクレジットのデリバリ
音楽史上最高レベルのコラボレーションも、その一部はアルバムのライナーノーツにしか情報が掲載されません。詳細で完全なクレジットをリリースに追加すれば、熱心なファンに制作の詳細を垣間見てもらうことができます。演奏、作曲、プロダクション、エンジニアリングなどの役割を誰が担ったかという情報は、制作プロセスに関わったすべての関係者の貢献が正しく認められるために欠かせません。
クレジットの種類と推奨事項
クレジットは、Apple Musicではトラックレベルで表示されます。これによりユーザは、演奏、作詞/作曲、プロダクション/エンジニアリングなどの役割を担ったすべての関係者の成果を正しく認識できるようになります。クレジットをデリバリする際、コントリビューターのアーティスト識別子(AppleアーティストIDやISNIなど)がすでに存在していれば、その識別子を利用できます。さまざまなタイプのアーティストと役割をクレジットに記載する方法について、詳しくはApple Musicスタイルガイドを参照してください。
役割は、こちらのリストを基準としてApple Musicに表示されます。このリストは、「Apple Music仕様」の「推奨されるコントリビューターの役割」に掲載されています。ただし、Apple Musicのリストにない役割があった場合、その役割を記載したクレジットをデリバリすることもできます。リストにない役割がデリバリされた場合、私たちはApple Musicにおける最も近いクレジットとの突き合わせを試みます。
演奏
ソロアーティスト/コントリビューター、またはバンド/グループのメンバーとしてレコーディングで演奏したアーティストは、このカテゴリに分類されます。たとえば、「Vocals」(ボーカル)や「Ensemble」(アンサンブル)のほか、「Guitar」(ギター)、「Synth Bass」(シンセベース)、「ドラムマシン」(Drum Machine)などの個々の楽器があります。
推奨事項
- 総称的な役割として「Performer」(パフォーマー)を指定することは推奨されていません。できるだけ詳しい情報を提供することを目指してください。ボーカルや担当した楽器など、具体的な演奏者のクレジットを記載することで、Apple Musicユーザによりきめ細かい体験を提供できます。
- バンドやグループの場合は、メンバーを一人ひとり、各曲で担当したそれぞれの楽器や役割とともにクレジットに記載する必要があります。同じ人物に対して複数のクレジットを記載することもできます。たとえば、バンドのフロントプレイヤーを「Vocals」(ボーカル)と「Lead Guitar」(リードギター)の両方の役割とともにクレジットに記載できます。
- バンドやグループ全体を「Performer」(パフォーマー)、「Vocals」(ボーカル)、「Guitar」(ギター)、「Bass」(ベース)、「Drums」(ドラム)など複数の役割とともにクレジットに記載してはいけません。グループの特定のメンバーがどの役割を担ったのかがわかるよう、クレジットを使用してください。
作詞/作曲
これらの役割は、歌詞やテキストなどの文字コンテンツを含む、楽曲の制作に関わった関係者をクレジットに記載するために使用します。たとえば、「Arranger」(編曲)、「Composer」(作曲)、「Lyrics」(作詞)などがあります。
推奨事項
- 作詞/作曲の役割は、曲と歌詞/テキストの両方を含む(該当する場合)オリジナルの作品を制作したアーティストに対して指定する必要があります。
- 一般に、「Composer」(作曲)の役割は曲を書いたアーティストを示すために使用し、「Lyrics」(作詞)の役割は歌詞を書いたアーティストを示すために使用します。「Songwriter」(ソングライター)の役割は通常、アーティストが曲と歌詞の両方を書いた場合や、担当したパートが曖昧な場合に使用します。
プロダクション/エンジニアリング
これらの役割は、レコーディングの舞台裏を支える技術担当者に対して指定します。たとえば、「Producer」(プロデューサー)、「Recording Engineer」(レコーディングエンジニア)、「Mixing Engineer」(ミキシングエンジニア)、「Mastering Engineer」(マスタリングエンジニア)、「Immersive Engineer」(イマーシブエンジニア)などがあります。
推奨事項
- プロダクション/エンジニアリングの役割は、最終レコーディングに携わったすべてのスタッフを包括的に含めるよう指定する必要があります。
- リリースをドルビーアトモス対応オーディオとしてデリバリする場合は、「Immersive Engineer」(イマーシブエンジニア)もクレジットに記載します。
リリースのクレジットの更新
iTunes Connectで、またはTransporterを使って以前にデリバリしたミュージックにこのメタデータを簡単に追加できます。以前にデリバリしたクレジットを更新する場合、新しいクレジットがiTunes Connectに反映されても、Apple Musicに反映されるまでには最高5営業日かかることがあります。クレジットはAppleによる審査の対象となる場合があり、この場合はApple Musicのチームによる支援が必要となります。